ウラジオストクへ日本の切花を海上輸送
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    日本から最も近いヨーロッパと言われていながら、花き業界では最も遠いヨーロッパともいえるウラジオストクに向けて、初となる海上輸送による切花の輸出が行われました。

    これまで、極東ロシアの地方都市であるハバロフスクに新潟のチューリップが何度か輸出された例はありますが、極東ロシア最大の都市であるウラジオストクには日本の花が輸出された実績はありませんでした。


    ウラジオストクの街並み

    今回の輸出はなにわ花いちばの大西部長が3年前に外務省関連の調査に参加して以来、こつこつと現地調査を行ったり、現地バイヤーを招聘したりしながら3年がかりで良好な関係を構築してきた結果として初めて実現したものです。

    現地取引先の社長婦人と、その友人である現地の青果輸入業者の女性社長の2人を招聘し、高知県のグロリオーサやブルースターの産地などに視察して以来、現地取引先の社長も積極的に動き始めました。

    その後、現地社長と何度も会って詳細を詰めながら、現地側も日本からの切花および鉢物の輸入許可を申請するなど、これまで全く実績のない日本からウラジオストクへの花き輸出に関する障壁を一つずつ取り除いていく地道な作業と忍耐を続けてきた結果、ようやく国際婦人デーのある3月を目前にした2月より、週に1回ずつの輸出を連続して行えるところまでたどりつきました。

    ロシアの商習慣はとにかく保守的で、信頼を得るまでは何も進まないことを3年間の歳月をかけて学びましたが、いざ動き始めると10月にオランダで開催されたホルティフェアに出展した際にも、はるばる極東ロシアから駆けつけてくださって打ち合わせをしたり、一緒に日本食に舌鼓を打ったりしながらお互いに真剣に理解し、問題解決に取り組みめるようになったのはとても印象的です。

    日本からウラジオストクへの航空便は極めて限られたスペースしか無く、運賃も正規料金に近いために海上輸送が唯一のソリューションであるという結論に達した昨年、新潟からウラジオストク近郊のザルビノ港までの海上輸送ルートが就航し、海上輸送では最短の日数で花を運べるという光が差してきました。

    また、ザルビノ港には同社が韓国からの直行便を利用して切花を輸入しており、通関もスムーズに行われるという好条件にも恵まれ、第1便の輸出の準備を始めたのもつかの間、利用客がほとんどいないということもあってか、あっという間に運行休止になってしまい閉塞感漂う状態が続いていました。

    しかし、オランダで会ったり来日したりしながら話を進めていただけに、現地取引先の社長もあきらめてはいませんでした。

    そして、現地側からの最終的に導き出した提案は、これまで日本からの切花の通関実績のないウラジオストク港へ向けての輸出でした。そして、すぐに輸入許可の申請手続きを開始し、長い審査の月日を経てようやく年明けになって輸出ができる環境が整いました。


    しかしながら、ロシア向けの輸出は契約書の交わし方にしても、梱包に用いる箱につけるラベルの書き方にしてもこと細かく要求事項があり、アメリカやヨーロッパなどに向けて輸出する以上に煩雑な作業が発生することもわかりました。また、書類やラベルの記載事項が1つでも間違えていた場合には輸入が許可されないことが伝えられるなど、たえず緊張感が張り詰める中で初めての輸出に望むことになりました。


    梱包された内容物はロシア語と英語の表記が求められている。

    大阪港での植物検疫検査の様子

    大阪港にてトラックから積みおろされる切花たち


    今回は最も欠航率が低く安定的に船が動いている境港からウラジオストクに向けて輸送する海上ルートを使用しましたが、それでも船での輸送には3日かかります。

    そして、検疫→コンテナ詰め→通関→海上輸送→現地通関という一連の流れを確実にこなせたとしても1週間の輸送期間がかかる海上輸送の現状を知り、かなり後ろ向きな感覚を覚えつつも、まずは経験することが大切であると2週連続で輸出を行い、1本目のコンテナの到着に合わせて現地に着荷確認に出向きました。

    さすがに初回からうまくはいかないだろうと思っていたところ、日本から出航する際に船長預けの書類を船会社が積み忘れたために現地で通関が出来ないとの緊急連絡が現地から入りました。悪い予感は当たるものです・・・

    結局、書類を新潟空港で船会社の日本代理店から受け取り、手持ちで書類を持参してウラジオストクに私たちが到着してから通関作業に入ることになりました。

    産地で採花してからすでに12日を過ぎていたことから、絶望的な気持ちで通関が無事行えることを祈っていましたが、先方から無事通関ができたとの連絡を得て早速店舗に出向いて商品を確認しに行きました。

    初回の輸出では実際に現地で通関ができるかどうかも予測ができないと先方からは伝えられていたので、この状況を考えれば通関ができただけでも大成功だったと思います。


    もちろん、今回の商品は予定よりも4日も遅れ到着したことから、これを今後も繰り返すようなミスが続けば販売など到底できるものではありませんが、このミスは船会社の代理店が引き起こしたケアレスミスなので、通関実績が作れた以上は簡単に解決できる物とかんがえています。

    そして、ウラジオストクから帰国して早々に、2本目のコンテナは当初計画したスケジュール通り通関も行えたとの連絡が入り、船便での切花輸出を商業的に行うことが可能となる物流技術の構築と実証を行うことができました。しかしながら、2回目の輸送でも船会社の代理店が手配したコンテナの温度設定をし忘れるというケアレスミスにより、コンテナ温度が氷点下15度まで下がっていることに、コンテナを横持ち中の運転手が気づいたというあり得ないトラブルに見舞われましたが、書類を積み忘れた前回とは異なり、輸送スケジュール自体は当初の予定通り問題なく進んだことから、3度目の正直で今月の中旬に完璧な状態での輸出を試みることにしています。

    今後はさらなる物流コストの削減と採花から現地到着までのスケジュールの短縮を行っていくなどの課題はありますが、日本からの切花輸出では初となる海上輸送での輸出が実現したことはとても喜ばしいことです。


    仕入れを終えたフローリストが車に積み込む様子

    高知のグロリオーサ。卸直営の花屋の店頭にて

    ウラジオストクの展望台で出会った花嫁



    JUGEMテーマ:ロシア 
    モスクワから帰国
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      半年ぶりのモスクワから無事帰国しました。

      今回のモスクワのトレードショウに参加して印象的だったのは、これまでオランダと南米からの参加企業が目立っていたのに対し、今回はケニアやエチオピアなどのアフリカ諸国から多数の企業の出展があったこと、そして初めて日本の植木がイタリアの植木輸入業者から展示されたことでした。

      オランダの市場の相場がリーマンショック以来低空飛行を続けていることから、アフリカ諸国の大規模生産者たちは新たなマーケットを自力で開発し、オランダの市場への依存度を低めようと考えていることの表れなのだと思います。

      世界的な経済のリセッション段階において、花の業界も世界的な不況に陥っているということは確かなようです。
      実際、ロシアの花き業界もリーマンショック後に30%もの取り扱い現象が起こり、そのまま今に続いているそうです。

      しばらくは世界の花業界にとっても、堪え忍ぶ日々が続きそうです・・・

      今週ふたたびオランダに出張する予定です。

      オランダは4月に訪れて以来久しぶりの訪問ですが、市場などを見てきたいと思います。
      夜のモスクワ市内
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         昨夜は仕事が終わった後に地下鉄でモスクワ中心部、クレムリン近くを散策しました。

        週末ということもあり街にはたくさんの人たちが繰り出していました。目抜き通りは歩行者天国になり、なにやらマスゲームのようなイベントをやっていました。





        歩き疲れた頃にいつものレストランストリートに到着し、今回は今までいったこののないアラビックレストランに挑戦・・・

        ロシアのスパークリングワインはなにげに美味しくて安いことがわかったので、今回も挑戦してみました。ロシア語でスパークワインのことはシャンパンスキーだそう(笑)



        シシケバブは普通に美味しかったです。グラム数がメニューに表記されているので注文しやすいです。




        ロシアの町中のフラワーキオスクは24時間やっています。ロシア人はお花がとっても好きなのです。








        今日のランチ in モスクワ
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           今日はトレードショー会場近くのベラルーシ料理レストランでランチを食べました。
          1年前に大使館の方とランチをして以来1年ぶりにきましたが、円高のせいか1年前とは円換算の値段が大きく変わっていました。

          今日のランチはキノコのサラダ、ロシアの伝統的なスープ『サリャンカ』、そして牛タンの壺焼きのようなもの3点を注文。

          どれも美味しかったです。


          キノコのサラダ(中央の白いのはマヨネーズにチーズを振ったソース)

          今回食べた魚のサリャンカ

          牛タンは小さいながらに大量に詰まっていてずっしり

          私には可読不能なロシアのキリル文字

          モスクワ市内でディナー
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             昨日はフラワーショー初日で会場を一通り視察して、取引先とのミーティングを軽く済ましたらすでに夕方になっていてあっという間に一日が終わりました。

            ホテルに戻ってメールチェックなどの仕事を少ししてから、地下鉄に乗ってモスクワ市内のキエフスカヤ駅まで移動。これまで4回のモスクワ渡航のうち、2回はこの駅の近くに止まったので、キエフスカヤに到着すると何となくほっとする感じがして少し気分が落ち着きます・・・。

            ショッピングセンターで買い物を少ししてから、行きつけ?のステーキハウスでオススメセットのニューヨークステーキを注文。

            ロシアは旧ソ連時代からアメリカを敵国としながら、ロシア人は実はアメリカにとってもあこがれを持っていたりします。実際、ロシアにはアメリカのチェーン店がたくさんあり、本音と建て前のギャップがまた何ともロシア人の神秘さを感じます。

            ウォッカとステーキに舌鼓を打ちながら、モスクワ2日目もあっという間に過ぎていきました。



            かなりのボリュームがあり食べ応え満点!

            おなじみウォッカ。デキャンタで注文しているロシア人もいた・・・








            モスクワの国際花き見本市に参加中
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               今日からロシア最大の国際花き見本市『Flower 2009』に参加しています。

              昨年に引き続き、2年連続での参加ですが、今まで海外からは南米とオランダが圧倒的なポジションにありましたが、今年はだいぶん様子が様変わりしています。

              詳しくはまた後日レポートするとして、とりあえず会場の写真をアップしてみます。


              初日ということもありたくさんの人たちが来場

              今年はケニアから複数の業者が出店していました。

              フローラホランドは新商品の展示をしていました

              コロンビアは毎年大きなブースを設置していますが、今年は
              税関で3日も止められて開催までに花が届かない事態に・・・
              このあたりはいかにもロシアらしいトラブル。

              昼食は会場近くのマクドナルドで。これにドリンクを入れて
              800円くらい。マクドナルドは良心的な値段だが、周辺の
              公園のカフェで食べると軽食でも5000円くらいする・・・
              モスクワ出張
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                今日からモスクワに出張です。
                3月にイベントのオーガナイズのお仕事で来て以来、5ヶ月ぶりのモスクワ訪問です。
                前回は極寒のモスクワでしたが、今回は夏の明るいモスクワで街の表情が全く違います。

                今回は飛行機が満席でオーバーブッキングだったようで、プラチナエリート会員の恩恵をさずかりビジネスクラスにアップグレードしてもらえました。

                久しぶりに快適な長距離フライトでしたが、入国審査場が恐ろしく混んでいて入国するまでに2時間以上、さらに空港内の駐車場も恐ろしく混んでいて、送迎車が空港から出るまでに1時間くらい、結局飛行機到着からホテル到着まで5時間もかかってしまい、初日からぐったりです・・・

                明日から、国際花き見本市に参加。何か新しい発見があればいいなと期待・・・


                アエロフロートの機内食。こちらは前菜。
                前菜の前に食前酒の付け出しもあり、以外にも美味・・・。

                3皿目に出てきたサラダ。このあとメインが出て、最後にデザート。

                最後の締めはデザート
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