花き輸出戦略のブレーンストーミング with 佐分利京都大学准教授
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    昨日、京都大学の佐分利准教授と日本の花き業界の国際化に取り組む皆さんをまじえて、今後の輸出戦略のブレーンストーミングで議論した内容のエッセンスをすこしご紹介してみましょう。


    1.日本の花の国際ブランド化

     ○キャッチコピーの設定

    日本の花をオールジャパン体勢でブランド化していくことを意識すべきときに来ています。それにはまずは実践者が切花や鉢物にとらわれずにブランド化をすすめるためのキャッチコピーも必要ということで、英語でのゴロのよいコピー案をいろいろ出し合った中で、以下の文言を使ってみようということに…。


    Wow Japan Flowers!  

    日本の花、ワオー!みたいな感じです(笑)

     ※  2月にサンフランシスコで実施した日本の花の展示会で立ち止まる人がみなOh my god!を連発したという話をしたところ、驚嘆の意味の言葉を使ったらどうか?という佐分利准教授のアイディア。

     

    ○ブランド化重点品目の設定

    日本の花の販路はヨーロッパ向け安代りんどう輸出が戦陣を切ったのをスタートに、アメリカ、カナダ、アジア各国にも確実に広がりを見せている。そのなかで、世界的なマーケットにおいて売れている上位品目トップ7(トップ5の切花+日本を代表する鉢物2アイテム)をグローバル展開におけるMUST商材として設定し、今後農水省などに日本の花PRビデオの製作などをお願いしたり、補助事業の活用等で重点的なPRを世界的に展開することが必要。なお、先月来日したニューヨークのバイヤーさんからもブランド化は強く必要性を説かれていて、日本の花のアイデンティティーを明確に示せる5つのアイテムのブランド化が直近でも必要で、10アイテム以上のブランドが定着するとニューヨークでの日本の花の消費は飛躍的に伸びるとのことでした。

    <グローバル展開における7大重要アイテム>

    スイトピー、グロリオーサ、ブルースター、ラナンキュラス、リンドウ、洋蘭鉢物、あじさい鉢物

    <アジア向け地域産品として>

    桜の切花、観葉植物 など?

    ○  海外メディアへの情報提供と記事掲載の働きかけ活動の強化

    日本の花を注目させるにはニューヨークでの名声を確固たる物にし、毎年新しいトレンドをニューヨークから世界に発信するのが最も効果的。

     実際、昨年ニューヨークで実施した日本の花の展示会Naniwa FEX in NY / Japan Bloom Fair USA 2011を訪問したアメリカの大手ウェディング雑誌『BRIDES』の編集長の目に止まったブルースターのハットボックスアレンジが紹介されたことがきっかけで、ラルフローレンの娘さんの結婚式で2500本ものブルースターが使われたり、ティファニーの新作発表会の手みやげとして、同社のテーマカラーと同じ色の花としてブルースターが用いられる等、メディア露出の効果は着実に現れています。


    アメリカのウェディング雑誌『BRIDES』に紹介された日本の花の一例
    (この春にはスターカーネーションが掲載される予定)



      ニューヨークで人気の花をアメリカのウェディングとファッション雑誌の紙面に露出させることで、世界のトップファッションシティーであるニューヨーク発のトレンドとして日本の花の良さを世界にPRするうえで、大きな販促材料となるのです。たとえば、VOOGUEなどのアメリカのファッションマガジンや、BRIDESなどのアメリカのウェディングマガジンがターゲットです。

    BRIDESにはすでに編集長とのダイレクトコミュニケーションがとれるようになっているため、今年は何とかしてVOGUEなどのアメリカのファッション雑誌の編集とのダイレクトコミュニケーションがとれるよう、情報提供活動を展開したい。→どのようなプレゼンをして、どう日本の花を扱えばファッション雑誌に掲載してもらえるか、前に情報収集を行う。ブライダル特集とか?



    ○  外務省地域連携室との連携による在日外国公館の大使・大使夫人の人脈活用

     外国政府の日本大使館の大使・大使夫人に世界で人気の日本の花を贈り、日本の花のすばらしさを本国に紹介してもらうなど、外務省の持つリソースとコネクションを活用できないか? 実は大使夫人は大きな影響力を持っているので、在日外国大使館の婦人を産地視察ツアーに招待するとか?


    2、輸出成功事例を量産し、国内生産者の皆さんに広く情報発信

     輸出成功事例を多く作っていくことで、国内生産者の皆さんの輸出に対する理解と関心を高めていくことができるはず。いまのところ、海外で定着した日本の花き商材としては以下のようなものがあげられます。

    ■現在の輸出成功産地事例:

    りんどう(岩手安代)、グロリオーサ(高知)、スイトピー(宮崎・和歌山・愛知)、ラナンキュラス(宮崎・長野)、ブルースター(高知) など

    ○  輸出実践者団体の全国組織化

     花き輸出には生産者の皆さんの協力が不可欠。輸出成功事例を生産者の皆さんにもっと知ってもらい、花の輸出にもっと関心を持ってもらうためには輸出成功事例の量産とともに成果発表の場を作り、市場をはじめとする全国の輸出実践者と、全国の輸出実践生産者および輸出に関心にある生産者の皆さんとの交流の場を設けて、生産と流通が一体となって輸出に望むことが不可欠なのです。
     国内販売一辺倒で輸入品に押され続けて来た花き生産において、輸出という新しい販路を作ることにより、若手後継者就農のきっかけ作りや新規就農意欲のある次世代の花き生産者の醸成をはかることができると考えられることから、全国横断的な複数の輸出実践者と生産者さんとの活発な交流の場の創出は今後の輸出拡大において大きなキーポイントになると考えられます。


    3.日本の花を熟知する海外のプロフェッショナル人材の育成

     欧米ではフラワーデザイナーやイベント業者等のビジネスが完全に構築されており、コミュニティーもしっかりでき上がっていますが、アジアではプロのデザイナーやイベント業者がこれから育っていく段階にあります。だからこそ、これらプロの人材育成の過程で日本の花を教育プログラムに織り込んでいくことにより、日本の花を身近なものにし、今後のアジアでの花き実需者に対して日本の花の敷居を低くすることで、中長期的な輸出拡大をしやすい環境を事前に構築する。アジアのプロフェッショナルフローリストを育成することは今後のアジア向け日本の花輸出において大きな命題。これは私がアジアで進めて行きたい事業でもありました。



    ○  活用可能と思われる国の事業 
    ・  外務省文化交流事業
    →日本の伝統文化であるいけばなを全面に出す必要がありますが、生け花教育に加えて和モダンと称して日本版のフラワーアレンジ教育も組み込むことも可能? 外務省が行うプログラムなので負担がないのは大きな利点?

    ・  経産省技術研修事業
    →ODA対象国であることが前提のため、香港やシンガポールは対象ではないという難点はありますが、シンガポールから再輸出しているインドネシア、ベトナム、ブルネイなどの東南アジアの若手フローリスト育成に活用できる。


     ○  民間レベルでの交流事事業
    アジア花業界の人材育成を行うことで、日本の花の実需者であるデザイナーやフラワーショップ経営者の日本の花の購入意欲を高めるとともに、日本の花業界との交流を深め、両国の業界人が相互に学び合える民間レベルでの交流事業の実施を模索する。

    (1)日本のフラワースクールのプロフェッショナルコース学生を香港の小売店に派遣し、海外での花屋さんでの現場体験研修を実施。日本のプロ学生さんには海外の花屋の売り場に立つことにより、国際的な感覚を習得してもらうとともに、現地花屋さんのスタッフには日本の花屋さんが実践する水揚げ方法や鮮度管理、在庫管理やアレンジなどを教えることで相互交流を展開。

    (2)シンガポールのフラワーショップオーナーやフラワーデザイナーを対象とした、日本のフラワースクールでのアレンジ教室参加や日本の花市場視察などの産業教育ツアー企画を現地旅行会社のMICE事業部が企画を模索。来年はWorld Flower Councilのサミットが日本で開催されることも決まっており、そういう意味でも良いタイミング。現地フラワースクールと日本のフラワースクールとの連携をマッチングし実現の可能性を模索してみよう。


    ○  農水省の海外販売拠点事業の活用による消費者への日本の花の普及と需要啓発

     欧米とはちがってアジアでは高級花の消費マーケットが成長を始めたばかりであり、農水省が実施する販売拠点事業は日本の花だけを扱うアンテナショップを設置することができることから、日本の花の良さを他国産の花と混ぜることなく正しく情報を伝えることができること、現在安定的に日本の花が買える売店がないなかで、普及広報面でも大きな効果がある。親日的な消費者の多いシンガポールと香港ではアンテナショップは最も有効な実践的広報普及活動である(ただし、食品向け予算のため輸出上位3カ国に入っている香港は残念ながら事業対象国に入っていない)。



    4.国内でのその他アクションプラン

    ・  輸出人気商材の国内マーケット(消費者)へのフィードバックを行う。B to C型のFacebookページを活用。既存のページとして国内ファン1700人以上がいる『美しい日本の花』のFacebookページがすぐに活用できる。すでに日本最大級の消費者向け花き情報発信ページとなっている(http://www.facebook.com/japanflower)。

    ・  上記商材を日本のフローリストさんにも積極的に情報発信していき、海外発のトレンド情報を国内の花き消費トレンド作りにも活用。

    ・海外での日本の花の情報をフラワー関連の雑誌社や新聞社へのプレスリリース投げ込みと掲載依頼を積極的に行い、日本の消費者や小売業界へも広く紹介していく。

    ・  その他、輸出実践者セミナーの別バージョンとして、フローリストさんを対象とした海外で人気の花紹介セミナーを行っても良いかも?

    ・  アメリカ政府により輸入が制限されていた菊のアメリカ向け輸出において、輸出認可を受けるための国内栽培ほ場登録手続きと栽培地検査の手法に関する二国間交渉が3年越しでようやく終結。オランダの菊は輸入全面禁止品のため、うまくいけばアメリカの高級菊の供給は日本が独占できる可能性がでてきた。次は鉢物の検疫問題に着手する。


    今日の輸出戦略関連のブレーンストーミングはこんな話題で盛り上がりました。輸出に携わる生産者代表の八幡さん、IPMエッセン日本政府出展やフロリアードで日本の花の美しさを海外の人たちに伝える日本の花のアンバサダー藤井さん、花き市場協会代表として市場から農水省に出向して花の輸出促進にご尽力いただいた樋口さん、そして農水省花き産業振興室の前室長で京都大学でイノベーションを専門とされている佐分利准教授、そして海外の輸出の現場を飛び回りながら輸出販路構築に取り組む私という、様々な視点から花の輸出を見つめてきた今回のメンバーの皆さんから活発な意見が飛び出す楽しいブレーンストーミングになりました☆


    佐分利さん、みなさん、貴重な時間をありがとうございました!
    京都大学・佐分利准教授&花き業界有志がFacebookをきっかけに集結!
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      秋以降ほとんど日本にいることもなく世界を飛び回っていました。
      前回の更新からずいぶんたったので、ようやく重い腰を上げてブログを更新...


      上京していた安代リンドウの八幡幅部会長からFacebook経由で会う時間はないか?とのお誘いをうけ、昨夜は急きょ品川にある行きつけの海鮮と日本酒&焼酎のうまい店『肴や呉平』で飲み会の場をセッティングして、八幡さんと3人のご子息を囲んでのお食事会となりました。


      お子さんが4人いらっしゃる八幡家には後継者問題はなさそう...笑


      飲みながら話をしていたら、八幡さんはFacebookでフローレンスカレッジの藤井校長とも翌日のアポを取り合っていました。さすが情報交流にアグレッシブな男、日本最大のりんどう産地を束ねる花き部会の副部会長だけありますね(笑)

      そんな中で、農水省前花き産業振興室長で現京都大学の佐分利准教授が上京される情報をキャッチしていた藤井さんと、週末に農林水産省出向を終えたばかりの東日本板橋花きの樋口取締役の三つどもえでアポ調整をしていて難破船状態になっていることが判明...。


      直接電話した方が早いだろうと私が八幡さんと藤井校長のキューピッド役を買って調整したところ、結局みんなで会うのが手っ取り早いという結論になり、私も八幡さんの宿泊する両国のホテルに拉致されることに...(笑)


      と、長い前置きはさておき、今日は農水省に出向して花の輸出拡大活動の支援に尽力してくださった樋口さん、我が社も事務局のお手伝いをしたIPMエッセンの日本政府出展でボランティア参加型の日本の花のPRデモにご協力いただき、フロリアードでも同様のボランティア催事を行われる藤井さん、切花輸出の先駆事例を作った安代りんどうの八幡さん、そして花き業界に新たな風を吹き込んでくださった佐分利さんという5名で花業界の将来についての情報交流会が急遽開催されることになりました。


      今回のキャストたち


      話題は座長を務めた佐分利さんを除く4名から1つずつ提供。合計4つの話題が議論されました。


      ①樋口さんの農水省出向を終えての所見を前室長の佐分利さんに披露
      ②藤井さんが夏にボランティア学生を派遣してフロリアードで行う催事への取り組み
      ③今後の花き輸出戦略のブレーンストーミング
      ④安代りんどう輸出の現状と課題、今年の方向性について


      佐分利さんを交えて朝から夕方までみっちりと濃厚な議論が展開されました・・・。


      佐分利さんとゆっくり話をしたのは、よく考えてみたら農林水産省花き産業振興室長を退任される直前に、輸出実践者会議を開催して下さって以来なので、半年以上ぶりのことでした。退任されても日本の花業界の将来を情熱的に考えて下さっている佐分利さん、本当に尊敬すべき日本の花業界のサポーターです。過去にこんなにお花のことを熱く思ってくださる官僚の方なんて見たことないですよ、本当に...。


      花の輸出戦略については、ランチを挟んで5時間にもわたる濃いブレーンストーミングだったので、エッセンスを簡潔にまとめて次の投稿で少しご紹介したいと思います☆
      『安代りんどう』の情報発信に関する新聞記事を読みながら、SNS活用について改めて考えてみた
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        弊社では今年から、一般社団法人安代りんどう開発が事業主体として実施している、中小企業庁の『Japanブランド事業』の事業統括プロデューサーとして事業の推進のお手伝いをしています。

        この事業は、現在ヨーロッパに輸出されている『安代りんどう』の輸出販路拡大と、輸出相手先の多極化による収支の安定化を図るため、アメリカと香港での『安代りんどう』のブランド化を図ることにより、中長期的な輸出拡大につなげることを目的としています。

        今年は、来年度以降の事業実施に向けての戦略策定の年にあたることから、来年の本格実施の準備段階として、SNSを活用した海外向けの情報発信を行う枠組みを1年前にあたる今から開始しました。

        最近急激にユーザーが増えてきているFacebookなどのSNSサービスですが、ご存じの通りアカウントを取得してすぐに効果がでるわけではありません。

        しかし、『安代りんどう』の場合は戦略策定の年である今年の夏から情報発信を始めれば、実際に事業が本格化する来年度の夏までに、1年間の歳月をかけてじっくりとファンを増やしながら、情報発信ネットワーク構築をゆとりをもって始められるという計画のもとに動き始めたわけです。

        私は3年前、当時日本語での環境も整備されていなかったころからFacebookユーザーになり、英語環境で日本の花の情報の発信を始めましたが、ある程度の読者数を獲得するまでは投稿した写真や情報に対するコメントや反応があまりなくて、最初は本当に『こんなのやってて効果があるのかな?』と悩みながらの情報発信でした。

        そんな弊社の海外向けFacebookページ(英語版)ですが、花卉園芸新聞でも読者数(ファン数)が5000人を突破と報じてくださっています。2年かけてコツコツと情報発信を続けてきた成果ですが、SNSを効果的に使うには誰かが毎日PCやスマートフォンを絶えずチェックしながら、素早いレスポンスと読者を飽きさせないコンテンツの配信が必要です。


        【大きな画像で見る】→ここをクリック
        【安代りんどうのFacebookページ】→ここをクリック


        情報発信を初めてしばらくの間はレスポンスもさほど良くなく『いいね!』を押してくれたりコメントを入れてくれる人の数も少なかったですが、感覚的には2500人くらいの読者数を超えてからは、読者さんからのレスポンスがかなり早くなりましたし、投稿したら必ず1分以内にだれかしら反応をしてくれるようになりました。こうなると投稿が楽しくて仕方がなくなるようになります(笑)


        2500人から5000人へファン数が増えるスピードは0人から2500人へファン数が増えるスピードよりも遙かに速かったです。ただし、これは海外向け情報発信の場合であって、日本国内でのFacebook人口はまだ少なく、今のところ国内の花き業界向けFacebookページではファン数が百を超えれば読者が多い方だと思います。


        ただ、今年に入ってきてから急激に業界関係者の方々も増えてきていますし、私がお手伝いしている一般消費者向けFacebookページでは、実際に消費者の皆さんとつながることができ、投稿後のレスポンスはかなり良いようです。それ以外にも、お届けした商品の花が自宅で咲いた時の写真をアップしてくれたり、商品の管理方法の質問投稿があったり、商品開発のヒントを直接消費者の皆さんから得られることができるなど、花屋さんと消費者の皆さんのコミュニティー作りにも効果があるんじゃないかなと感じています。



        海外向け情報発信では1日で100人を超えるリアクションがあることも...


        このような経験から、『安代りんどう』の海外向け情報発信では、英語環境で海外向けにFacebook、Twitter、Tumblrの3大ソーシャルサービスを活用して情報発信を行いつつ、これらの情報発信と海外向け輸出の実践により世界から得られたフィードバックを日本語環境で国内向けにFacebookとTwitterを用いて情報発信していくこととしました。そして、最終的には一般消費者の皆さんに『安代りんどう』の良さを伝えていき、需要を喚起する手段としたいと考えています。


        『安代りんどう』のJAPANブランド事業の本格実施となる、来年の夏まではまだ1年間あります。じっくりと情報発信をしていきながら英語版、日本語版ともに読者数を増やしていこうと思っています。そして、最終的には海外輸出で得られたフィードバックや、海外での安代りんどうの使われ方などの情報を、国内市場向けにSNSを活用して発信していくことで、産地と消費者が直接つながる機会が得られるようになると見ています。


        つまり、FacebookなどのSNSサービスの普及により、これまでモノと情報の流れが同じルートをたどることが常識だった日本の花き流通が大きく変わる可能性があるということです。


        ■これまでのモノの流れ(出荷)

        単農(生産者)→経済連→市場→仲卸→小売店→消費者



        ■これまでの情報の流れ(商品の品質や評価のフィードバック)

        消費者→小売店→仲卸→市場→経済連→単農(生産者)



        ■今後SNSの普及により加速しそうな情報の流れ

        消費者→→→→→→→→→→→→→→→単農(生産者)


        ある程度組織化されて機動力のある生産者(もしくは出荷団体、生産法人)の皆さんにとっては、SNSの活用により直接消費者の意見や商品に対するフィードバックが得られるようになることで、Facebookは商品開発や品種選定に大きな情報をもたらすツールになる可能性を秘めています。将来的には、インターネット販売サイトを立ち上げ、SNSサービスと連携させることで産直へと結びつけることも可能でしょう。


        一方で、市場にとっては上記のストーリーは決して喜ばしいものではありません。なぜなら、これまで長年にわたり、市場は物流、商流、情報流通の全てを手の中でコントロールできていたからです。


        しかし、これも時代の流れ。いくら逆らってもこの世界的な流れは止めることはできません...。


        今のところ、Facebookを積極的に活用している花き卸売市場は『なにわ花いちば』、『オークネット』、『豊明花き』などごく一部にとどまっていますが、花き卸売市場が今後どのようにして出荷者である生産者の皆さん、そして販売先である買参人という二つのポジションのお客様からのニーズを把握していくか、さらには得られたニーズをもとに今後の市場サービスの向上にどのようにしてつなげるかを考えて行くと、SNAはとても良いツールにだという結論が自ずと出てくると思います。


        今年いち早くFacebookを導入したなにわ花いちばでは300人近いファンを獲得
        【ページへのリンク】→ こちらをクリック



        また、零細な生産農家産が多い日本の花き生産では、全ての生産者産がSNSを使いこなせるかというとソウではないと思います。つまり、花き卸売市場がSNSを積極的に活用することは、市場にとっても、生産者にとっても、そして新品種情報や出荷見込みなどの情報を知りたい買参人の皆さんにとてても、非常に使い勝手のよい情報発信ツールとなるはずです。また、市場という公共サービスのプロバイダーが花の情報をSNSで発信していくことで、消費者への花のPR効果も期待できると思います。なので、市場がSNSを活用していくことは、今後とても重要な営みになるのではないかと思っています。買参人への小売りサポートとしてSNSを活用することもやり方よっては可能になるのではないでしょうか?


        Facebookについては、SNSトップの座についてない主要国は世界でもたった4カ国(ロシア、中国、韓国、日本)なのだそうです。中国は政府が禁止しているためユーザーが今後のびることはありませんが、残り3カ国では半年ごとにユーザー数が倍倍ゲームで伸びているそうで、近いうちにFacebook人口は10億人に達すると予測されています。


        FacebookやTwitter, Tumblrに加えて、今後私が注目しているのが『Google+』というグーグルが提供するSNSサービスです。まだ試験運用の段階で正式リリースされていないため、限られたユーザーでの試験的に提供されているサービスですが、使ってみるとFacebookにはないおもしろさがあります。今後、PicasaやBloggerなどのグーグルの提供するサービスとシームレスにつながっていくようなので、何年か後にはこちらも面白いことになりそうです。


        Google+のiPhoneアプリのメニュー画面
        直感的操作ができるインターフェースで使いやすい


        FacebookとGoogle+が近いうちに2大SNSになると予想していますが、これらが数十億人規模のユーザーを獲得するということは、これら2つのSNS運営会社には、世界各国の人たちの行動分析(チェックインを介して)の実施という面では世界最大のサンプリング能力を持っていることを意味します。年齢別、国別、性別にどんな行動トレンドがあるか、消費トレンドがあるか、各国のユーザーがよく訪れる国はどこなのか等、膨大なマーケティングデータを握ることになります。


        そして、将来的にはFacebookやGoogleというSNSサービスは民間が創出した『仮想国家』のような存在になるかもしれません。今はオンラインゲームの購入のために使われている『Facebookクレジット』が仮想の世界共通通貨のような存在になるのではないでしょうか? Googleでも『 Google Checkout』という機能がすでにありますが、ひょっとしたら近い将来これらの決済システムが企業間取引や貿易でも利用される時が来る気がします。GoogleマップやPicasaなども運営するGoogleにおいては防犯カメラのネットワーク繋がっている国もあるそうなので、人々の行動が防犯カメラと衛星画像+Googleお得意の顔認証技術により、地球上どこにいても追跡できるようになる時も近いのかもしれません。


        私たちが日々の生活をアップしているだけのように見えるSNSですが、将来的にはマーケティング分野において、とてつもないパワーを発揮する媒体になることだけは間違いないと思います。調査員を派遣せずして世界の消費トレンドを一手に把握できる会社はFacebookとGoogleくらいしかないからです。

        そして、これらの情報分析が新たなマーケティングビジネスを生み、派生するサービスやオンラインゲームなどの決済に用いられている『Facebookクレジット』や『Google Checkout』などの電子マネーが将来は仮想の基軸通貨になる時代がくるかもしれません。ドルやユーロよりもこれらの電子マネーの決済額が大きくなったとき、FacebookやGoogle+というSNSサービスは、単なるSNSサービス期間ではなく、同時に世界最大の金融機関であり、世界最大の諜報機関になっていることだってあり得るわけです。


        実際、今月7日にはFacebookがクリントン政権で大東力首席補佐官を務めたアースキン・ボウルズ氏を取締役として迎え入れたと報じており、これは政界とのパイプ作りとともに、エジプト革命のように『Facebook革命』と称されるような政治革命にも利用されてきたことへの対処も意識したものであると言われています。


        と、少し難しい話になってしまいましたが、私は新しいサービスをいち早く使いながら自ら人柱になってる面もありますが、海外への情報発信という仕事をしている以上は避けて通れない道なのでいろいろと試していきたいと思います。というよりも、どちらかというと楽しみながら試しています(笑)


        本当に、世の中便利な世界になりました。大学生のときににWindows3.1が現れたときにセンセーショナルなものを感じました。当時主流だったNifty Serveなどのパソコン通信がすたれ、インターネット時代がやってきたことは画期的でしたが、ここ5年くらいのネット環境と携帯電話の技術革新はそんなことも遠い過去としか思えないくらい急速に生活の一部として浸透してきました。

        実際、情報発信がメインの私の仕事の場合、iPhoneかiPadかBlackberryがあれば仕事の9割はこなせるくらい、ワイヤレスデバイスを取り巻く環境は進化しました。ここ数年のWeb環境の進化を見ていると、SNSなどの無料ツールをいかに使いこなすか?ということが、海外だけでなく日本でのビジネスにおいても今後重要になってくるのではないでしょうか?


        まだ、Facebookに参加するかどうか悩んでいるみなさま、まずは使ってみないと良さも悪さもわからないので、まずはユーザー登録してみることをオススメします ←決してFacebookの回し者ではないです(笑)


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        今日は○○回目の誕生日。そしてFacebookの威力を再確認した日。
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          今日は私の○○回目の誕生日でした。

          昨夜、日付が変わった瞬間から私のFacebookのウォールには沢山の誕生日おめでとうメッセージが寄せられています。iPhoneのFacebookのプッシュ通知がひっきりなしに鳴るので、今日はほとんど携帯には触れていないのに、iPhoneも通知疲れ?で電池の消耗が早くなるのか今日はすでに2回も充電しています(笑)


          iPhoneもiPadにもプッシュ通知がひっきりなしに
          届き、今日は通話してないのに充電切れ2回(笑)



          毎年、誕生日になると思うのですが、FacebookというSNSのパワーは本当にすごいです。


          私の個人アカウントには約3000人の友達がいますし、英語版の公式ページには約4500人のファンの方にファン登録をいただいています。

          そして、おそらく約3000人のFacebook友のうちで、私のプロフィールをきちんとチェックして誕生日を把握している方はほんの数パーセントしかいないと思います。


          ほんの数パーセントの友達の皆さんの『誕生日おめでとう』の書き込みが100人単位で増えていくというパワー。


          会社で運営している英語版のファンページは約4500人のファンがいらっしゃるので、日本の花のPRを行っていくにはとても大きなパワーを持ち始めているんだなと、今年の誕生日を迎えてあらためて実感しました。


          今年はFacebookに限らず色んなソーシャルメディアを活用してみようと思います。Faebook上では4500人いる日本の花のファンのネットワークはできているのですが、さらに幅広いネットワークを構築していきたいです。


          この2年間でFacebook上の日本の花のファンを4500人まで増やすことができたので、これからの2年間では1万人を目指したいなって思っています。4500人のファンでも、日本の花の実需者である海外のフローリスト→現地の輸入業者への購入プッシュや特注という、ボトムアップのマーケティングができていますが、1万人単位になってくればトレンドメーカーになれるはず・・・。


          そのために、複数のソーシャルメディアを活用しながら、より幅広い日本の花のファンのネットワークを構築し、それを最終的には融合できるようにしたいなと考えています。


          新たな一年を迎え、また新たな取り組みをはじめていこう☆


          FacebookやTwitterで誕生日祝いのコメントやDMをくださった皆様、ほんとうにありがとうございました!




          到底読めるようなサイズじゃないですけど
          これ全部誕生日おめでとうコメントです。
          海外との時差も考えると、多分この倍く
          いのコメント数にはなるのではないかな?
          香港への鉢物輸出の将来
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            先週の金曜日から昨日までの4日間、香港のフローラルバイヤーが来日していました。

            来日したバイヤーは私の親友であり、ビジネスパートナーでもあるマーティンさん。
            彼の所有する花屋さんの運営会社では昨年から本格的に鉢物輸入を開始し、オランダからはすでに毎週鉢物を輸入しています。

            そして、今年は日本から大量の鉢物洋蘭を春節向けに輸入するチャレンジを成功させ、現在は鉢物卸を香港に設立しようと頑張っています。また、彼は香港最大の切花卸のオーナーでもあります。


            そんな彼ですが、昨年豊明花きが香港で主催したToyoake Kaki Flower Show/Japan Bloom Fair in HK 2010をサポートしてくれた中で、春節の蘭以外にも輸入する商機があるのではと思い始め、バレンタイン、ホワイトデーでの日本の鉢物の販売にチャレンジしてくださいました。


            そして、震災後の風評被害が激しい中で、母の日前には鉢物のチャリティー販売にも取り組み、震災以降すべての国内業者さんから輸出が止まっていた日本の花の香港での通関の再開に大きな貢献をしてくれた方でもあります。

            彼は土曜日の豊明花きでのトレードフェアに参加され、これまで見たことのなかった日本産の鉢物の品質の高さと品目の多彩さに改めてびっくりしたようす。

            そして、日曜日には豊明花き佐々木主任の案内で、朝早くから渥美に向かってホテルを出発し、荒木植物園さんを訪問。


            荒木社長と香港から来日したバイヤーのマーティンさん



            香港のバイヤーさんも観葉植物の農場を見るのは初めてと言うこともあり、熱心に荒木社長に質問をしていました。そして、オランダでは栽培されていないアメリカから導入されたアローカシアなどの観葉植物に関心を持ち、次回の輸出便でトライアルをしてみようということになりました。


            荒木さんの農場訪問の様子については、iPhoneで画像編集してショートムービーにしてみましたので以下のYouTube動画をご覧になってみてください。







            そしてもう1軒、今月すでに試験輸送を行った御津観葉さんのフィカス・ベンジャミン’スターライト’の農園にご案内。実は、3月のJFIトレードフェアで展示されていたスターライトのスタンド仕立ての商品を久しぶりに見て、これは海外には絶対にない作りだからと試験的にピートモスに植え替えてもらうお願いをし、今月の試験輸送へとたどり着くことができた産地さんです。


            御津観葉さんのベンジャミン温室。



            私がまだ若かりし頃の十数年前からずっと綺麗だなって商品でしたが、実は今回が農場にお邪魔させて頂くのは初めてでした。ハウスに入ると一面スターライトがぎっしりと詰まっていて、本当に星の光のように明るいハウスでした。


            香港のバイヤーさんも生産されている商品にいろんなバリエーションがあるのを見て、自らいくつかのサイズの商品を選び出して注文して行かれました。


            農場訪問の様子については、iPhoneで画像編集してショートムービーにしてみましたので以下のYouTube動画をご覧になってみてください。





            今回のJFIトレードフェアへの香港のバイヤーの招聘は、前の週に私が香港に行っていた際に彼と話をしていたなかで、もしも私のマイルでチケットを予約して送ったら来てくれるか?と聞いてみた軽い思いつきのような話が短期間のうちに急展開して実現しました。


            彼の受入れについては準備期間が全くなかったのですが、今回の彼の来日で解ったことは、トレードフェアという場が輸出にも非常に効果的な場であるということでした。

            全国の優良生産者の皆さんが自信作を持ち寄って国内の買参人の皆さんに売り込むわけですから、おのずと魅力的な商品が1つの場所の大集結するまたという機会なのです。

            実際に、彼が来てくれたおかげで彼自身も日本の鉢物良さを知ることができ、一緒に歩いてブースを回っている間に、100点を超える商品をメモしたり写真撮ったりして共通の認識を持つことができました。これは今まで誰も成し遂げていなかった鉢物の周年輸出にとってはかなりステップアップができたと思います。


            今回香港のバイヤーさんが選んだ商品については、ピートモスへ植え替える処理が必要なものがほとんどなので全てをすぐに輸出することは難しいですが、最近ではかなりピートモスを主体とした配合培地を使って生産されている方も増えてきているので、観葉植物系についてはすぐに輸出が可能な商品もかなりありました。


            香港に鉢物を輸出する際には、現地側で輸入許可の取得が必要となることから、今すぐに準備しても2週間程度の準備期間が必要。ただし、今回バイヤーさんがピックアップした花や観葉植物については、輸出するしないに関わらず今週中に全ての商品の輸入許可の申請に現地でとりかかり、これから冬に向けて毎月継続して輸出を続けていこうという話になりました。


            鉢物輸出は春節向け輸出しかできないという状態がこれまでずっと続いてきていただけに、今回のバイヤー招聘で周年輸出に少し明るい道が拓け、とても良かったなと思います。


            昨日の朝、豊明花きの輸出メンバーと肩を組みながら今後の成功
            を誓い合う香港のバイヤー、マーティンさんと豊明花きの皆さん



            GWJさんのニューズレターを読んで震災後の輸出について考えてみた。
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              毎号楽しみにしているグリーンウィングスジャパン(GWJ)さんのニューズレター最新号がおととい届きました。


              GWJさんのニューズレターは花き業界で最も幅広い領域を網羅している情報ソースで、無料で読ませていただくのが申し訳なく思うくらいの情報が凝縮しています。


              これだけの情報収集能力をお持ちの松山さんにはいつも頭が下がる思い・・・。


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              さて、最新号のニューズレターを読んでいると、ちょっと気になる話題がありました。



              それは、『人と人のつながりの大切さを再認識』JFMAニュース3、4月合併号というトピックス。


              JFMAの小川会長の巻頭言として、震災とどう向かい合い、業界としてどう対応して行くべきかということが抜粋されていました。とても説得力のある巻頭言だなと読み進めていたらちょっと気になる一文が・・・。


              『原発の問題もあり、輸出(海外の消費者)には頼れない面が見えた。やはり国内の消費者、仲間が重要だと言う事が再認識された。コミュニティの大切さも知った。人々のつながりを支え続けなければならない。花を通じて貢献して行きたい。』



              えっと・・・。


              確かに、香港のように震災後の放射能汚染への懸念から輸出が止まっていた国があったことは事実です。でも、それが全てではないのに、輸出には頼れない、国内消費者、仲間が重要だと言う事が再認識されたと断言していいのでしょうか?


              そんな疑問を覚えながら、震災後の切花輸出データの整理をしてみました。


              貿易統計上でもいずれ明らかにされることなので、現在我が国の切花輸出において最大の貿易相手国であるアメリカ向けの第1四半期の実績を集計してみると・・・




              グラフを見る限り、確かに震災のあった3月は金額ベースで昨年対比96%に減っていますが・・・?


              しかし、これは風評というよりも震災後の復旧資金需要を見越して戦後最大の円高となったことによって、アメリカのバイヤーたちがFOB価格(国内価格)で1本300円を超える『超』高単価商品に手を出せなくなったことによるところが大きいのです。一時76円台にまで円高が進行したというインパクトは、現地のバイヤーにはとても強烈に映ったそうです。とはいえ、実際には数量ベースでは震災直後の3月でも148%に伸びています


              実は震災前の2月も極度に円高が進行し、高額商品にもかかわらずバレンタイン需要で大量に売れていた高額商品の需要が極端に減ったという似たような経験をしています。昨年沢山売れた高額商品の受注が伸び悩む中で、提案アイテム数を昨年の倍にしたり、人気のある商材グループの提案品種数を大幅に増やすなどの積極的なアイテム提案に舵を切ったことを今でも覚えています。


              その結果、スイトピーや宮崎産のラナンキュラスが今年のバレンタインデーでフィーバーし、昨年売れ筋だった高額商材の落ち込みをカバーしてくれました。そして最終的には、2月は金額ベースで昨年比13%プラス、数量では22%プラスという結果になっています。


              この2年間、アメリカのバイヤーの日本の花の消費動向を見てきましたが、アメリカ向け輸出で一番影響を受けるのは極度の円高なんです。放射能ではなくて・・・。



              円ドル相場の推移。12月のクリスマスと2月のバレンタインデー
              も円高に苦しんだが3月の震災後の円高がどれだけ強烈なイン
              クトがあったかチャートを見れば一目瞭然でわかると思います。



              震災のあった3月下旬はこれまで輸出量増加の牽引役だったスイトピーとラナンキュラスの出荷量が減った事もあり、輸出金額こそ昨年対比で4%ほど下回る実績となりましたが、これは戦後記録を更新する円高による高額商材の受注減によるもので、実際には数量ベースでは5割近く伸ばしているのです。


              逆に言うと、震災後も円高の影響を受けやすい『超』高級品以外の商品では輸出を大幅に伸ばしている訳で、実際に昨年にくらべて数量ベースでは輸出が大幅に増えた事で、昨年以上に単価が安定した生産者さんもいらっしゃいます。


              そして、アメリカ向けの震災後の輸出数量の伸びを見る限り、震災後に香港向けに止まっていた期間の昨年の輸出実績を吸収するどころか、むしろ切花全体の輸出数量は昨年よりも伸びていると思います。


              アメリカについては、3月に来日されたアメリカのバイヤーさんたちの中には日本で実際に被災された方もいらっしゃいますし、帰国されてから慈善団体に寄付をしていただいたバイヤーさんもいらっしゃいます。そして、帰国後も彼らなりに如何に日本の生産者の皆さんを支えようかと、何度も現地サイドで議論を交わしたそうです。普段は商売敵の卸の経営者さんたちが、ですよ・・・。


              そんななかで、彼らが考えた日本の花き生産者の皆さんへの支援の形は『昨年以上に買い続ける事』でした。


              その結果、昨年まではバレンタインデーが終わると、翌年のバレンタインデー前まで週1回の輸出になっていたアメリカ向け輸出ですが、今年は今でも週2回をキープできています。つまり、輸出するチャンスは昨年と比べて倍になったわけです。


              震災後に私がNYに渡航してバイヤーさんたちと話をしたときも、『多額の寄付を慈善団体にするのも支援の仕方だけど、自分たちは日本の花の生産者の皆さんに直接キャッシュが行き渡るような支援がしたい』というのが皆さんの意見でした。



              震災後の原発問題が深刻化した後の4月に行ったNYでの
              バイヤーさんたちとのディナーミーティングでの1コマ。
              こんな時だからこそと日本食レストランを選んでくれた。



              この彼らの熱い想いに助けられ、戦後初の過激な円高により『超』高級商材を大量に買えなくはなったものの、一般的な価格帯の商品でこれまで試していなかった草花系の商材を多種にわたり試してくれるようになったことで、輸出できる商材の幅も一気に増えました。


              そして、4月のアメリカ向け輸出実績の集計をしてみたら、輸出量で昨年対比202%、金額でも昨年対比135%という、大幅増という結果になっています。


              確かに、風評被害が無いわけではありません。実際、どこの卸業者も去年に比べて1回あたりの購入額は減っています。


              しかしながら、出荷を週2回に増やしたことで、震災後も変わらず日本の花を使っていただいている現地の需要者たちに対しては、週始めの生け込み需要と週末販売需要という、1週間のなかでの2つのピーク需要をカバーできるようになったこと、そして昨年よりも販売先が増えていることがこの結果に繋がったのと思います。


              このデータから何が言えるかというと、小川会長がおっしゃっていた『輸出には頼れない、国内消費者、仲間が重要だと言う事が再認識された』というのは、アジア最大の日本の花のお得意様である『香港という1つの輸出先に対してのみ』述べられたコメントなのだろうということです。輸出相手国全ての状況把握をすることなく、おそらく人づてに聞いたごく限られた情報をもとに・・・。

              でも、むしろ『輸出には頼れない』どころか、震災直後から続いた国内の市場単価の低迷の混乱の中で、実は『アメリカの花き業界に少なからず助けられていた』のです。


              中にはこの小川会長のお言葉を読まれた花き生産者の中には、輸出に対して少し後ろ向きな思いを持ち始めている方もいらっしゃるかもしれません。私はそれが一番心配・・・。


              この一言だけを聞いて「輸出はもう駄目」とすぐに結論づけてしまう方はいらっしゃらないとは思いますが、影響力をもつ立場にある方が事実関係の分析なく、あっさりと断言されたことには少し抵抗を感じざるをえません。


              現地の現場で流れている空気を感じるチャンスもなく、人づてにネガティブな話ばなり会ってくる状態で判断せざるを得ないのなら私もそう思ったのかもしれませんが。でもそれは、中国にあって報道の自由が保障されている香港で流れている放射能汚染に対する『厳選された』ネガティブなニュースのつまみ食い報道(現地ではこの報道姿勢が風評被害の要因になっています)によると何ら変わらない訳で・・・。


              これじゃ、国内で輸出のネガティブキャンペーン張ってるようなものじゃないですか?
              かつてJFMAも輸出に積極的だったはずだし、今でも全国花き輸出拡大協議会に役員も派遣されていたような・・・。


              でも、私はいまでも今年も切花輸出も鉢物輸出も増えて行くと予想しています。なぜなら、新しい販路は確実に増えているし、輸出可能な商材も確実に増えているからです。



              なので、生産者の皆さま、安心してください!

              精神論で頑張れば何とかなると言っている訳ではなく、ちゃんと実践で結果を出せていますから・・・。



              なにわ花いちばやオークネットをはじめとする複数の大手花き卸売市場が切花輸出販路拡大に一生懸命取り組んでいますし、鉢物最大手の豊明花き市場ではこれまで誰も実現していなかった鉢物の周年輸出に今でも継続して取り組んでいます。


              そして、アジアで唯一レギュラーベースで花の輸出が行われていた香港についても、先週から輸出が再開されました。そして、民間レベルでは現地に輸出する花卸が垣根を越えて連携し、現地での風評被害への対策のためのアクションをすでに起こしています。



              香港の売店に掲示された『支持日本』のバナー



              このような現場の動きをご存知の方なら、『輸出には頼れない』という言葉は絶対に出てこないと思うのです。『国内消費者、仲間が重要だという事』はもちろんですが、国内での消費拡大とともに海外での販路も広げて行く事で、国内の花き業界が活性化して行くんじゃないかな?って思います。


              でも、この記事を読んだおかげで震災後の切花輸出の状況をじっくり分析してみようという気持ちになれました。そして、確かにアジアでは風評被害が強くても、関係者が皆で現場で汗をかきながら販路開拓をこれまで通り進めて行けば、間違いなく切花と鉢物の輸出は増えて行くに違いないという確信をえることができました。


              小川先生のお言葉に巡りあう機会を作ってくださった、グリーンウィングスジャパンさんのニューズレターに感謝☆



              事件は現場で起きている・・・


              私たちは机上での分析や評論はせず、その現場で出来る限りのアクションを継続的に実践して行くことを第一に考えています。


              人づてに聞いた事や、ネットで検索した情報をもとに理論を立てていくのも一つの方法。


              でも、やっぱり海外の現場でバイヤーや消費者の人たちと日頃から接している私たちには、どうしても机上の理論と現場で感じる事の間に隔たりを感じてしまいます。


              やはり現場を知り、現場の実態に沿った行動計画を耐えて行動することが一番大切・・・。


              先週の香港では、実際に放射能を気にする消費者の言葉にしゅんとなってしまった場面もあったけれど、人の考えは十人十色。いちいち気にして立ち止まってはいられません。


              先週の香港での日本の花のチャリティー販売の様子



              そして、小川先生のおっしゃっていたコミュニティーの大切さ、人々のつながりいついては、輸出でも同じくとても大切な事だと思います。


              私たちの行う花の輸出では、日本の花を愛する世界の人たちとのつながり、そしてコミュニティー作りがとても大切。


              これについては、すでに展開しているFacebook公式ページでの情報発信と、人の輪作りをこれまで以上にがんばろうと思います。1月に2000人だったファンの数も今では4400人近くにまで膨らんできたので、年内に5000人を超えるファンがつながるネットワークにできればいいなと考えています。

              世界中に広がるFACEBOOKファンページ上の日本の花のファン
              居住地や言語などの上位が確認できる便利な機能があります。
              最近の注目はアジアと中東のファンが急激に増えていること。
              (ブルームジャパンネットワークの英語版ファンページより)


              とにかく、一つ一つ地道な活動を継続して行けば、確実に良い結果が導きだされるはずです☆


              花の輸出に携わっている皆さん、みんなで力を併せてがんばりましょう!
              輸出においては国内のような競合もないわけですし・・・。


              そして、生産者の皆様、花の輸出は決して後退していませんよ!

              これからも皆で輸出できる商品をどんどん増やす努力とアクションを継続してゆきますので、ぜひとも変わらぬご協力をよろしくお願いいたします!



              JUGEMテーマ:マーケティング

              世界のトップデザイナーたちと日本の花の共演 in 香港
              0
                前回のブログでも書きましたが、先週は日本の花の香港向け輸出が震災後初めて行われました。

                そして、震災後第一号の日本の花の通関となった豊明花きの鉢物、そして第2号となったなにわ花いちばの切花のチャリティー販売が香港で展開されています。


                さらに、震災前には決まっていたことではありますが、今回のこの再出発のタイミングにピッタリとはまった素晴らしいイベントへの協賛により、日本の切花の香港輸出に対する再出発を印象づけることができました。もちろん、切花はなにわ花いちばから提供をいただき協賛しました。


                今回協賛したイベントは、私と長年おつきあいのある知人で、香港の花き業界の父と呼ばれている『Green Fingers社』の社長、Kenny Chanさんからのリクエストで実現した『Boranical Fantasia』というイベントです。



                香港に張り出されていたイベントのポスター
                ブルームジャパンもスポンサーとして名を連ねてます


                日本のフラワーデザイナーのみなさんにも有名なドイツ人デザイナーGregor Lerschさんと、昨年のインターフローラ・ワールドカップ(上海が会場でした)で世界チャンピオンになったノルウェー人デザイナーStein Are Hansenさんの共演による豪華なデモンストレーションイベントと、二人によるワークショップです。


                日本の花はGregor Lerschさんがワークショップで使い、Steinさんがデモンストレーションで使うということで、JA高知市三里園芸部のグロリオーサ、JAありだの宿根スイトピー、JAたのふじのシンビジウム、豊橋のグロリオーサパールホワイト、徳島産のパフィオやエピデンドラムなどを協賛しました。どれも、なにわ花いちばが自信をもって海外に提案を続けている輸出主力アイテムばかりです。


                ワークショップの開催日に残念ながら帰国しなければならなかったのですが、デモンストレーションイベントにはスポンサーとして参加してきました。



                イベントのホストKenny Chan氏によるオープニングスピーチの様子
                私たちブルームジャパンもスポンサーとして紹介されました。



                イベントではGregor Lersch氏とStein Are Hansen氏が並んで作品をそれぞれ作りながら披露するというもの。ホスト役のKenny氏がそれぞれのデザイナーさんたちに、使用している花の名前や選定した理由、使い方のポイントなどについてインタビューしながら、出来上がった作品のコンセプトやイメージの説明を中国語に翻訳して現地のひとたちに説明する形式で進行されました。


                ステージ左がGregor Lersch氏、右がStein Are Hansen氏
                同時進行でアレンジを作っていきながらイベントを進行した。
                Stein氏が作っているのは徳島のエピデンを用いた作品。


                世界のトップデザイナーの2人が今回のデモンストレーションイベントとワークショップでそれぞれ日本の花を指名してくださったこと、そしてその使い方や素材の素晴らしさを来場した約400名の香港の花業界関係者の皆さんにポジティブに説明してくださった事は、震災以来止まっていた日本の花の香港向け輸出の再開と、風評被害に対する不安の払拭に少なからずプラスに働いたのではないかと思います。


                会場となった香港バプテスト大学の大ホール。
                とても大きな施設です。


                また、会場の受付カウンターでは農水省発表の日本の花に対する安全性に関する英語版ホームページの中国語翻訳をまとめたパンフレット、日本の花のカタログ、今回のイベントのプログラム、今回のイベントのホストであるGreen Finger社のカタログをセットを、ブルームジャパンオリジナルのクリアファイルに入れて来場者に配布されました。


                受付で配布されるイベント資料と日本の花の資料セット一式


                イベント会場で配布された資料セットの中身はこんな感じ。


                豊明花きから試験輸送された鉢物サンプルも展示されました。
                何れも香港の花業界の歴史上初めて日本から輸入された鉢物です


                今回のイベントをホストしたKenny Chan氏は香港で最も尊敬されている花業界のリーダーの一人であり、自らもスクールを開いて若手フローリストの育成に尽力されている方です。


                昨年も彼のスタジオで日本の花を紹介するイベントを開いてくださいましたが、それ以外にも近隣のアジアの顧客を紹介してくださったりしている日本の花のファンでもあります。


                私たちの住む日本の花が世界へと羽ばたきはじめ、国際化が進み始めた日本の花き業界。その背後には、決して表舞台には出てこないKennyChan氏のような方々のネットワークの支援があるからこそ、輸出相手国が拡大している事という事を忘れてはなりません。


                今回のイベントのホストKenny Chan氏と私



                花の輸出拡大には、海外のマーケットで影響力を持つ方に日本の花の熱狂的なファンになっていただくこと、そして彼らの世界のネットワークとどんどん繋がっていき、日本の花のファンの世界ネットワークを形成することがまさに必要なのです。

                世界各地の花き消費マーケットのキーパーソンとのリアルな人と人のつながりがあってこそ、FacebookやTwitterでの情報発信が効果的に行えるようになるということを理解し、そしてこの世界ネットワークを作ってゆくには長年かけて世界各地を訪問し、世界の花業界のキーパーソンたちと交流を深めて行くという地道な作業が求めらます。気の遠くなるようなトラベルワーク・・・。


                そして、私たちのFacebookファンページ上でつながっている4400人のグローバルネットワークも、このような地道な活動の積み重ねでようやく世界への情報発信力をもつようになってきました。


                さて、肝心のイベントの様子については、文字でいくら書いても雰囲気は伝わらないかと思うので、以下に貼付けた写真で雰囲気を感じていただければ幸いです。

                 
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                JAたのふじさんのシンビ’ロイヤルスウィート’を輪使い
                にして大型のオブジェを制作している様子

                JAありだの宿根スイトピーを用いたアレンジ制作風景

                JA高知市三里園芸部のグロリオーサ’ルテア’を用いた
                アレンジ制作の様子

                JAありだの宿根スイトピーと徳島産パフィオを用いた
                アレンジ制作の様子

                愛知・豊橋産のグロリオーサ’パールホワイト’を用いた
                アレンジ制作の様子

                JA高知市三里園芸部のグロリオーサ’ルテア’を用いた
                盆栽スタイルのアレンジ制作の様子

                JA高知市三里園芸部のグロリオーサ’ルテア’を用いた
                アレンジ制作の様子

                今回のイベントの講師2名とアシスタントの皆さんたち
                アシスタントは皆、香港で活躍する現役のフローリストさん

                イベント終了後に作品を熱心に見て学ぶ来場客たち

                イベント終了後に作品を熱心に見て学ぶ来場客たち

                ステージに置ききれなかった作品は会場入口にも展示


                 
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                JUGEMテーマ:マーケティング
                JUGEMテーマ:☆香港旅行
                震災後初めて香港の花屋さんの店頭に立ってみて...
                0
                  先週、震災後初めて日本から香港に花を送りました。

                  実は、震災直後から放射能の風評と現地の放射能規制による通関の不確実さにより、香港へ鉢物もしくは切花を輸出している3社の商品は一切輸出できない状態が1ヶ月半ほど続いていました。

                  このままほとぼりを覚めるのをまつのも一つの選択肢ではありましたが、香港では小さな物日とはいえ母の日があったことから、ここを逃したら夏が終わるまで復活の見込みがたたなくなるという危機感もありました。

                  そこで、今回は放射能検査の実施が始まった香港での通関が花で問題なくできるかどうかを試す試験輸送として無償サンプルを送ることにしました。

                  鉢物は豊明花きから、切花はなにわ花いちばから先週に入ってすぐに出荷をし、現地で到着確認をするために私と豊明花きの佐々木主任が現地に入りました。

                  結果は鉢物、切花ともに無事通関することができ、まずは輸出復活への大きな一歩を踏み出しました。

                  豊明花きから香港に到着した鉢物の開梱作業の様子。
                  震災後の日本からの花き輸入実績第一号でした。


                  サンプルとして送った鉢物については、現地の花屋さんでチャリティー販売が現在行われています。実際に売れた商品本体の卸価格相当については、震災復興のために寄付されることになっています。


                  豊明花きから香港に輸出された鉢物のチャリティー販売の様子

                  豊明花きから香港に輸出された鉢物のチャリティー販売の様子



                  同じくサンプルに送った切花については、鉢物と同様に現地でチャリティー販売されているほか、先週末に開催された有名なドイツ人デザイナーGregor Lersch氏と昨年のワールドカップチャンピオンのStein Are Hansen氏によるデモンストレーションショーとワークショップに日本の花を協賛し、世界のトップデザイナーさんたちに日本の花を率先して使っていただくことができました。

                  実際に、デモではすべての作品に日本の花を使っていただき、制作の過程のトークでも毎回日本のスイトピーとか、日本のグロリオーサとか日本産であることを明確に告げながら、美しさと使い方を伝導してくださいました。デモの様子については別ブログで後日ご紹介したいと思います。




                  なにわ花いちばから香港輸出された切花のテャリティー販売の様子

                  店内のガラス貼りの低温空調売場に陳列されている日本産の切花たち

                  店内のガラス貼りの低温空調売場に陳列されている日本産の切花たち

                  店内のガラス貼りの低温空調売場に陳列されている日本産の切花たち



                  消費者のネガティブな反応も、自ら嫌というほど体験しました。

                  現在も現地の小売店の店頭で日本産の鉢物と切花をチャリティー販売していますが、私が転倒に立っている際も美しい日本の花に惹かれてたくさんのお客さんが入ってくるものの、買う手前になって日本産と告げると放射能は大丈夫か?と顔色が陰るお客さんがたくさんいらっしゃいました。


                  店の入り口に掲示していただいた『支持日本(Support Japan)』のバナー

                  店内には農林水産省の安全性に対するコメントを引用した
                  中国語ポスターも掲示。私たちの手作りです。



                  農水省の安全性に対するコメントの英語の引用文と中国語に翻訳したチラシを現地に持っていき消費者に配って説明をしましたが、買う直前で放射能に関する安全性について質問された方はほとんど買ってくれませんでした。。。


                  ま、このような冷たい反応があっても仕方がないなと思います。
                  だって、今まで1ヶ月半以上の長いあいだ私たちも同業他社も、ずっと輸出が止まったまま何のリアクションも起こしていなかったのですから・・・。


                  風評被害に対する対策については今回やっと第一歩を踏み出せたばかり。今までずっと輸出が止まっていた事を考えれば、風評被害の回復はこの1回の取り組みで良くなるものではありません。


                  今のところ、花を含めた農林水産物の輸出を促進してきた農林水産省でも、花の風評被害に対する具体的な対策プランが発表されているわけでありません。また、花の輸出関係者や生産者で構成される全国団体の全国花き輸出拡大協議会でも、今のところ重要な案件として風評被害について取り上げられることもないようです。

                  昨日届いた全国花き輸出拡大協議会の春季セミナーの案内でも、植木のセンチュウ問題が今の花き輸出では最重要課題として位置づけられていました。確かに、花の輸出額の圧倒的多数は植木なので、切花や鉢物の輸出はまだまだ市民権を得られるまでには至っていないのもまた現状・・・。


                  だからといって、公的な機関からの支援策が明確化されるまで諦めて立ち止まっていても事態が好転する事はまずありません。たとえ小さなことでも、民間でできるこを継続してポジティブキャンペーンを勧めていく必要があると現地の店頭にたってみて実感しました。


                  ちなみに、今回の渡航では豊明花きの佐々木主任も母の日前にもかかわらず自ら香港に乗り込んで店頭に立ちました。そして、予算がないなかで一生懸命ネットで調べて台北経由の3万円ちょっとのチケットを探し出して駆けつけてくれました。ホテルも私が探した香港最安値の狭いホテルに滞在しました。日本のビジネスホテルよりも狭いベッドで疲れもあまり取れませんでしたが・・・。


                  そして、私もこれまでに貯めてたマイルを使って無料航空券で渡航(燃料サーチャージは1万ちょっとかかりますが)、今回配ったチラシについても経費削減のために自分でデザインし、ネットで調べて一番安いネット通販の印刷工場でチラシを印刷し、勤務時間中に食べる3度の食事も大衆食堂で1食250円〜300円くらいに抑えました。


                  現地店頭では農水省のHPで公開されている日本の花の安全性に関する
                  コメントを中国語翻訳したチラシと日本の花のカタログを、香港の友人
                  のデザイナーさんに制作してもらったクリアファイルに入れて配布。



                  でも、これだけコストを削っても、人が現地に動くとなるとホテル代や現地交通費も含めれば、なんだかんだ言って1人あたり10万円くらいは1回の渡航でかかります。

                  そして、一緒に日本から花を送って現地の店頭で展示しながらチラシを配布したり、チャリティー販売をするとなると、さらに1回あたり数十万円の追加負担が必要です。

                  それでも、何かアクションを起こさないとアメリカに次ぐ日本の花の輸出相手先であるアジア向けの花の輸出はしぼんでしまう一方という危機的な状況でした・・・。

                  そういう意味では、この母の日前のこのタイミングでなにわ花いちばの切花と豊明花きの鉢物が震災後初めて香港に輸出する実証試験輸送を行い、チャリティー販売やイベントを通じてポジティブキャンペーンができたことは大きな意味があったと思います。

                  ちなみに、火曜日のフライトで私たち震災後初となる香港向けの花の試験輸送が成功した数日後の木曜の朝には、オークネットから輸出された切花も無事通関されて現地卸に納品されました。

                  豊明花き、なにわ花いちばに続いてオークネットから香港花卸に
                  無事到着した日本産の切花


                  ひとまずは、香港に花を輸出している主力3社がそろって香港向け花き輸出再開の突破口を開けたことは大きな前進ですが、これからも香港への輸出に携わる皆が連携した『オールジャパン体制』で風評対策と再ブランド化をしていく努力を継続していく必要があると思います。


                  それぞれが使える予算は小さくても、連携すれば効率的かつ効果的にアクションが出来ると思います。今回のチャリティーやイベントでのチラシ配布のように・・・。

                  本当は、野菜や水産物のように国からのサポートが花でも具現化してくればいいのですが、支援策を検討するにも時間がかかるでしょう。国からの支援があるか無いかの結論を待ってから行動するのではなく、できることから一つ一つアクションを起こす事が大切です。

                  FACEBOOKを活用するのはタダですし、少なくとも私たちのFACEBOOKファンページには4,400人近くの日本の花のファンが世界に存在するのだから・・・。


                  花の輸出に関しては、アジアで風評被害による影響が目立っていますが、悪いニュースばかりでもありません。それはまた別のブログにでも書いてみようと思います。


                  よーし、がんばろう!


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                  全国花き輸出拡大協議会 春季セミナーに参加しよう!
                  0
                    全国花き輸出拡大協議会より、平成23年 全国花き輸出拡大協議会 春季セミナーの案内が届きました。

                    今回は行政花き関係者および生産者の皆さまについては、会員でなくても参加費が無料とのことですので、輸出に関心のある生産者のみなさま、輸出拡大への取り組みをお考えの地方行政関係者の方はぜひ参加しましょう!

                    また協議会のホームページでは告知されていないようなので、取り急ぎこちらでも申込書をダウンロードできるリンクを張っておきます。

                    ■申込書のダウンロード → こちらをクリック

                    なお、詳しくは事務局から届いた下記のご案内を参照ください。

                     
                    ----以下、全国花き輸出拡大協議会からのお知らせの抜粋----

                    全国花き輸出拡大協議会 会員各位
                    事務局よりセミナー開催のお知らせ

                    事務局よりセミナー開催のお知らせです。

                     全国花き輸出拡大協議会では、植木・盆栽類の主要マーケットの1つであるベルギーで問題となっている輸入検査時の日本産植木・盆栽類から発見されている線虫について、昨年7月に開催した夏期セミナー(平成22年7月23日開催)において、これに関する知識の普及を行ったところです。

                     しかしながら、その後、様々な措置が講じられているものの引き続き同国での輸入検査で線虫が発見されており、これにより輸入停止措置の可能性が一層高まっております。

                     そこで、当協議会では、この線虫問題に関する対策が現段階で急を要する重要な課題であると考え、以下のとおりセミナーを開催いたします。農林水産省消費・安全局植物防疫課より植木・盆栽類の輸出に当たっての留意点や、前回のセミナーでご講演いただいた柴田氏(千葉県農業総合研究センター)から最新の線虫対策の実証試験の結果等についてご説明いただきます。また、併せて輸出促進に関しまして、農林水産省花き産業振興室との意見交換の場も設けることとしております。

                     つきましては、関係各位の幅広いご参加をいただきますようよろしくお願い申し上
                    げます。なお、非会員の方でもご参加いただけますので、お誘い合わせの上ご参会いただければ幸甚です。

                    ==========================================
                    「植木・盆栽類を安全に輸出するための
                    正しい知識と対策(仮称)」に関するセミナー
                    ==========================================

                    開催日時: 平成23年5月26日(木) 13:30〜16:30(開場:13:15)

                    開催場所: メルパルク東京 4F 孔雀の間 (東京都港区芝公園2-5-20)

                    参加料:(協議会会員)無料
                        (その他)3,000円(税込)
                    ※但し、幅広い普及が必要であるため、非会員でも行政機関花き担当者、生産者は無
                    料といたします。

                    申込方法: 別紙ファイルによりファックスもしくはE-mailにて5月24日(火)ま
                    でにお申し込み下さい。

                    内  容: (※以下のプログラムは最終版ではありませんので、一部変更こともあります)

                    (1)開会の挨拶(13:30〜)

                    (2)来賓挨拶(13:35〜13:40)
                       農林水産省生産局生産流通振興課花き産業振興室長 佐分利 応貴 氏

                    (3)植木・盆栽類の輸出における植物検疫について(13:45〜14:15)
                       農林水産省 消費・安全局植物防疫課

                    (4)植木・盆栽類を安全に輸出する為の正しい知識と対策について(仮題)
                    (14:20〜15:20)
                       講師:千葉県農業総合研究センター 花植木研究室 室長 柴田 忠裕 氏

                    (5)花きの輸出促進に関する意見交換会(仮題)(15:30〜16:15)
                       農林水産省 生産流通振興課花き産業振興室長 佐分利 応貴 氏

                    (6)閉会の挨拶 (16:15〜16:20)

                    担当 本田
                    ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
                    全国花き輸出拡大協議会
                    財団法人日本花普及センター
                    〒103-0004 東京都中央区東日本橋3丁目6番17号山一ビル4F
                    TEL:03-3664-8739   FAX:03-3664-8743
                    E-mail: jfpc@jfpc.or.jp  HP:http://www.jfpc.or.jp/
                    ジャパンフラワーセレクション(JFS)HP:http://www.jf-selections.net/
                    ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

                    日本の花の風評被害に立ち向かおう!
                    0
                      しばらくぶりのブログ更新です。

                      私たちのFacebook公式日本語ページやTwitterでは何度か書いたのですが、震災以来アジアでの日本の農林水産物に対する風評被害により、日本からアジア向けの生鮮品の輸出は壊滅的な状況になっています。

                      生鮮品の一つである花も多分に漏れず、震災以来切花ですら1本も香港向けには輸出されていないのが現状です。



                      これまで、香港はアメリカに次ぐ日本の切花輸出相手国でした。
                      そのうち、切花を年間通じて安定的に輸出していた2社がそろって輸出できていないという現実は、今年の貿易統計上も花き輸出額実績に大きな影響をもたらしかねない状況になっています。


                      本当はもっと早くからリアクションを起こしたかったのですが、震災後の自粛モードのなかでなかなか大きなリアクションも起こせずにいました。


                      しかし、アジアの花き消費マーケットは春節がおわったあとの物日と言えば母の日くらいしかなく、その後は秋まで花の消費が落ち込んで夏は日本からの輸出は毎年お休みになるというのが通例・・・。

                      ということは、母の日前に何か風評被害に対するリアクションを起こさないと、この秋から来年の春にかけてのピークシーズンに向けてのスタートがきちんと切れない危険性が高いことを意味しています。


                      実際、いろいろと調べてみましたが、香港では日本からの貨物に対して放射能検査を起こしており、生鮮品にの通関に対してはかなり過敏な状況ということも現実として見えてきました。


                      しかし、誰かがいわゆる『人柱』にならなければ状況は前に進まないし、日本の花が香港のマーケットから忘れ去られてしまうかもしれない・・・。


                      そんな危機感のなかで、香港の親友でもありパートナーでもある現地最大手の花卸オーナーであり小売店の社長でもあるマーティンさんといろいろと相談していました。


                      彼が言うには、この1ヶ月あまり現地のマスメディアではネガティブなニュースばかりを報道していて、数週間前にウラジオストクで日本の中古車が放射能汚染の疑いで港で隔離されたという話も、関東5県の野菜が出荷停止になっている話も、ありとあらゆる日本産品に対するネガティブな話題が連日報道されているそうです



                      この2週間ほど、いろいろなアイディアをお互いに出しあいながら、彼も現地の検疫当局と話を進め、来週早々に震災後初めて日本の花を現地に送ってみることにしました。


                      まずはこの週末に豊明花きから鉢物が出荷され、週明けにはなにわ花いちばから切花が出荷されます。現地で通関と検疫がどうなるかは到着してみないとわからないですが、私たちの香港向け輸出はこの週末から再出発へ向けた第一歩を踏み出すことになりました。


                      また、農林水産省では安全性に対する英語でのコメントも英語版のホームページで公開していただけました。こちらは4月上旬に発表された日本版を踏襲しながらも、海外の方々に放射能汚染がおこってるエリアはごく小さな地域であることを示す日本地図を新たに加えていただく配慮もなされていました。


                      ■農林水産省の英語版コメントページへのリンク→ こちらをクリック!


                      この声明の発表後、さっそく私たちのFacebookの4360余名のファンの皆さんと、200人を超える弊社のメーリングリストに登録をいただいている海外のフローリスト&卸業者さんに農林水産省の英語版ホームページに関する情報を発信しました。


                      実は来週の花の出荷にはいろいろな意味があります。


                      ひとつは、豊明花きが目指す鉢物の周年輸出への取り組み。
                      バレンタインデー、ホワイトデーと日本から様々な鉢花を送り試験販売を実施しましたが、今回の試験輸送は母の日に向けた試験販売となること。


                      もうひとつは切花。現地で震災以来止まっていた切花輸出ですが、今回は現地で開催されるイベントへの協賛と、震災後初めてということで試験販売を行って現地の反応を検証する取り組みとなること。


                      イベントは、ドイツ人の超有名デザイナー「グレゴールレルシュ」さんと、北欧から彗星のように昨年のインターフローラ・ワールドカップでチャンピオンに上り詰めた「ステインアレー ハンセン」さんが初めて共演するデモンストレーションです。

                      日本の花の美しさ、そして安全さを香港の皆さんにお伝えする場としては、これ以上の場はないのではないかなと思います。切花はなにわ花いちばから提供されます。


                      来週香港で開催されるイベントのポスター



                      なお今回、震災後の現地の通関状況の検証のためになにわ花いちばからの切花、そして豊明花きからの鉢物の試験輸送で現地に無事商品が届いたあかつきには、現地パートナーの小売店で試験販売を行いながら現地消費者のリアクションを検証する試験販売を行います。


                      そして、現地で実際に売れた商品については、日本から現地に販売するFOB相当額を現地パートナーから送金いただき、東日本大震災の復興義援金として寄付する予定です。


                      来週開催される香港でのイベントと試験販売では、日本の花に対する安全性をPRするチラシも現地で配布します。もちろん、私たちも現地に渡航する予定です。


                      現地で配布する日本の花の安全性をPRするチラシ。
                      英語と中国語の2カ国語で両面印刷する予定です。
                      手作りで見た目は悪いけど、意味は通じるはず…。


                      日本産の花の輸出はまだまだ始まったばかり。確か、日本の食品の輸出相手国トップが香港だったので、花よりも食品の風評被害のほうが桁外れに深刻なのですが、花の輸出がいち早く平常の戻ることで、少しでも日本産の生鮮品のイメージを明るくしたいと考えています。


                      香港では、日本食レストランは全レストランの1割を占め、1万人を超える雇用が日本食レストランによってもたらされていると言われています。


                      なので、このまま日本の生鮮品の風評被害が続けば、1万人の香港国民の生活にも影響が及ぶかもしれない・・・。もはや日本だけの問題ではないなかで、一刻も早い日本産の生鮮品のイメージ回復を図ることが大切だと思います。


                      生活のありとあらゆる部分で自粛モードが続いていますが、被災していない私たちは経済活動を回復させることこそが復興のためにも必要です。


                      そのために私たちができることは、美しい日本の花の良さを世界の花好きの人々に伝道し、日本の生産者の皆さんが丹精込めて栽培した世界最高品質の花の販路を世界に広げるお手伝いをすること・・・。まだ花の輸出を専門に活動している企業は他にない現状を考えれば、私たちが頑張らなければこのまま花の輸出もどんどんしぼんでしまうということを意味します。


                      こんなときだからこそ、風評被害に悩んで立ちつくすのではなく、積極的に海外に日本の花の安全性を伝えるアクションを起こすとき!


                      十分な活動資金はなくても、風評被害に対する風評被害対策についてはできることを一つ一つ確実に行動に移し、前向きに企業活動を続けていくことこそ今の農林水産物の輸出に求められていることなのだと思います。


                      なお、現地での様子は弊社の日本語版Facebookで随時アップしていきたいと思います。
                      興味のあるかたは、下記のリンクから私たちの日本語版Facebook公式ページに立ち寄ってみてください。「いいね!」ボタンもポチっとクリックお願いします☆


                      ■弊社日本語版のFacebook公式ページ
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                        みかん星人 (06/14)
                      • 今日は○○回目の誕生日。そしてFacebookの威力を再確認した日。
                        みかん星人 (06/09)
                      • 今日は○○回目の誕生日。そしてFacebookの威力を再確認した日。
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                      • 今日は○○回目の誕生日。そしてFacebookの威力を再確認した日。
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                        みかん星人 (06/03)
                      • 世界のトップデザイナーたちと日本の花の共演 in 香港
                        M子 (05/05)
                      • 『花き輸出 + ソーシャルネットワーク + マスメディア』の連携の底力!
                        源川祐策 (02/08)
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